災害時の新常識

災害時の新常識

省エネ住宅で災害対策

<夏は暑く、冬は寒くなり、隣の音も響く。決して快適とはいえない>
そんな仮設住宅の常識が覆されている事をご存知でしょうか?省エネ住宅ZEH(ゼロエネルギーハウス)仕様の仮設住宅が、熊本地震を境に増え、今まで住んでいた家よりも快適と言われるほどに、進化しています。 
また、経済産業省は、電気代が減らせることから、脱炭素社会にむけて省エネ住宅を推進しています。さらに、省エネ住宅は、室温が変わりにくいことから、ヒートショック対策となること、結露しなくなることで、カビなどアレルギーの原因を抑えられるためアレルギー対策ともなることが注目されています。
コロナ禍で災害が起こった場合、家が安全であることはもちろんですが、快適に暮らし続けられることも重要になってきます。省エネ住宅であれば、エアコンをつけたあと、快適な室温になったら、エアコンを切ることが可能です。家自体がその室温を維持してくれるからです。このことは、災害時、少ない電力で、快適な生活を実現しやすくなることにもつながります。つまりポータブル電源と省エネ住宅は、相性がいいのです。

「仮設住宅」と言われて思い浮かべるのはどんなイメージでしょうか?夏暑く、冬寒くて、隣の音も響き、災害後、ガマンしながら生活する場所というイメージではないでしょうか?ところが、最近、仮設住宅が変わってきているのです。仮設住宅の方が、今までの家よりも快適だったという声まで出始めているというのですが、なぜでしょうか。

その答えは、家の断熱性にあります。熊本地震の後に建設された木造の仮設住宅は、居住性をよくするため、屋根や壁の断熱材は木質繊維系セルロースファイバーを用いました。(※1)

それにより調湿性能と防音性もあわせもった仕様になっています。さらに、床にも基礎断熱をしています。

写真提供 グラウンド・ワークス株式会社

 写真提供 グラウンド・ワークス株式会社 建築中の仮設住宅の内部

それだけでなく、壁と屋根に通気層も設置し、換気と遮熱性のある透湿防水シートが採用されました。これにより、ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)としても転用可能な高性能戸建て仕様になったのです。

そのため、今や、仮設住宅といえども、「夏涼しく、冬暖かく、今まで住んでいた家よりも静か」なんてことが起きているのです。令和2年7月豪雨で熊本が被災した際も、すぐ同様の(そしてバージョンアップした)仮設住宅の建築が決定し、上記の写真は、その際の建築風景です。

写真提供 グラウンド・ワークス株式会社 建築中の仮設住宅の外観

あたりまえではない断熱仕様

ところで、家に断熱材が入っているのはあたりまえのように思われるかもしれません。でも、法改正によって、徐々に断熱の基準が厳しくなったため、新規住宅については、あたりまえになってきただけで、約4割の住宅は、まだ無断熱のままなのです。

出典 経済産業庁 断熱リフォームで健康で快適な暮らしを

被災して、高断熱の仮設住宅で暮らした事で、違いを実感された方からは、「冬も夏も快適で体の調子がいいです」「隣の音が聞こえなくていいです」(※2)との声や、「水害で身も心もボロボロだったけど、この家に移ってその暖かさに本当に救われました」(※3) との声が出ています。また、どのように快適になるかといえば、被災者の声ではありませんが、経済産業庁の「断熱リフォームで健康で快適な暮らしを」(※4)に記載があります。 

高断熱の家は、暖房を切ったあとも翌朝まで室温が保たれるため、心拍数の変化も少なく、起きたときの体の負担が少ない事や、アレルギーの改善例まで書かれています。

出典 経済産業庁 断熱リフォームで健康で快適な暮らしを

「アレルギーの改善」なんて言われると、もしかしてあやしい話なのではと勘繰ってしまいそうですが、経済産業省の同資料には、「断熱性能が上がると、結露も抑制されます。結露は、アレルギーなどの原因になるカビやダニの発生源になり、不衛生な環境を作り出します。結露は、空気中の水蒸気が温度の低い部分に触れて液体になる現象です。とくに冬に、外気で冷やされた断熱性能が低いサッシやガラスに発生しやすくなります。」と書かれています。 高断熱により結露を防ぐことで、アレルギーの原因物質を室内から減らすことができるということなのですね。

出典 経済産業省 断熱リフォームで健康で快適な暮らしを

さらに、高断熱にすると、室内の温度変化が少ないことから、ヒートショック対策になります。また、夏に住宅内で熱中症となってしまうことについては、「断熱性能の低さが影響していると言われています。」と記載されています。

なぜこんなに経済産業庁は高断熱住宅を推しているのか

それにしても、仮設住宅が快適になったのは理解できるものの、なぜここまで経済産業省は高断熱住宅を推しているのでしょうか?

住宅の快適さを薦めているのは、もちろんあるのですが、最大の要因は、省エネルギーにあります。断熱性能がよくなることで、暖房や冷房の効きがよくなり、電気代も節約できます。

  出典 経済産業省
断熱リフォームで健康で快適な暮らしを

出典 経済産業省 断熱リフォームで健康で快適な暮らしを

無断熱であると、夏にせっかく冷房しても外から熱が入ってきますし、冬の暖房時には、温めた熱が逃げていってしまいます。窓は特に、熱しやすく冷めやすい熱伝導率のよいガラスやアルミが使われているので、熱の出入りが大きくなります。

出典 経済産業省 断熱リフォームで健康で快適な暮らしを

実はアウトドアでは、服の着方も、テントで寝るときも、断熱を意識しています。テントでは、寝袋の下には必ず断熱素材のマットを敷き、床からの冷気を遮ります。いくら最高級の暖かい寝袋を用意したところで、下からの冷気がそのままだったら、寒くて眠りにつくことはできません。へたをすれば低体温症で帰らぬ人になってしまいます。家も同じ様に、いくらエアコンをつけてみたところで、断熱していないと電気代がかかるだけになってしまいます。無断熱の家から、断熱リフォームをすることで、年間の暖冷房費は135,000円から52,000円になり、81,000円も得になると試算されています(上図)。リフォーム代金は、月々の電気代分で回収していけるということになりますね。省エネにより脱炭素社会を推進する経済産業省が、ここまで推しているのもわかります。

家の断熱性能があがると災害に強くなる

そして、省エネになるということは、停電になることが予想される災害時であっても、少ない電力で家の中を効率よく暖冷房できることにつながります。例えば、エアコンをポータブル電源で動かそうとする場合、エアコン機種とポータブル電源の相性や、起動時に消費電力が大きくなる問題をクリアしたとしても、猛暑時に再充電なしで長時間冷房し続ける事は容量的にも厳しい場合があります。しかし、家の断熱性能が高ければ、一度エアコンを起動さえすれば、あとは、家自体が温度を保つため、エアコンを切っても快適な状態を維持します。つまり、災害時にポータブル電源で給電する時間は短くてすむのです。ポータブル電源と断熱住宅の相性は抜群ということになります。

災害時の家対策といえば、耐震性と家具の固定が重要であることはいうまでもありません。そして、コロナ禍では、密になる避難所や避難場所を避け、自宅が安全であれば、自宅にとどまることも勧められています。災害時に、自宅が安全ということに加えて、快適に過ごすためには、電力の確保と同時に家の断熱性能をあげておくことがポイントになってきます。 経済産業庁の動きにあわせて、断熱リフォームに助成金を出す自治体も出てきています。(※5)災害対策として、みなさんの暮らしに発電と断熱、両方を取り入れてみるのはいかがでしょうか。

※1 株式会社デコス「熊本応急仮設住宅へのデコス採用」 https://www.decos.co.jp/news/kumamoto_mokuzououkyu_kasetujyutaku_decos.html 

※2 FM西東京 あんどうりす防災四季だより 2021年2月28日 https://842fm.com/blog/bosai-shiki-dayori/17905/

※3 株式会社デコス https://www.decos.co.jp/blog/b_kikugawa/熊本水害仮設住宅ヒアリング(2021年2月27日・28日実施.html

※4 経済産業省「断熱リフォームで健康で快適な暮らしを」https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/2016shoueneseisaku/pdf/007.pdf

※5 長野県環境配慮型住宅助成金 https://www.pref.nagano.lg.jp/kenchiku/kankyohairyo.html

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省エネ住宅で災害対策

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また、経済産業省は、電気代が減らせることから、脱炭素社会にむけて省エネ住宅を推進しています。さらに、省エネ住宅は、室温が変わりにくいことから、ヒートショック対策となること、結露しなくなることで、カビなどアレルギーの原因を抑えられるためアレルギー対策ともなることが注目されています。コロナ禍で災害が起こった場合、家が安全であることはもちろんですが、快適に暮らし続けられることも重要になってきます。省エネ住宅であれば、エアコンをつけたあと、快適な室温になったら、エアコンを切ることが可能です。家自体がその室温を維持してくれるからです。このことは、災害時、少ない電力で、快適な生活を実現しやすくなることにもつながります。つまりポータブル電源と省エネ住宅は、相性がいいのです。

「仮設住宅」と言われて思い浮かべるのはどんなイメージでしょうか?夏暑く、冬寒くて、隣の音も響き、災害後、ガマンしながら生活する場所というイメージではないでしょうか?ところが、最近、仮設住宅が変わってきているのです。仮設住宅の方が、今までの家よりも快適だったという声まで出始めているというのですが、なぜでしょうか。

写真提供 グラウンド・ワークス株式会社 

その答えは、家の断熱性にあります。熊本地震の後、西原村に建設された木造の仮設住宅は、居住性をよくするため、屋根や壁の断熱材は木質繊維系セルロースファイバーを用いました。(※1) それにより調湿性能と防音性もあわせもった仕様になっています。さらに、床にも基礎断熱をしています。

写真提供 グラウンド・ワークス株式会社 建築中の仮設住宅の内部

それだけでなく、壁と屋根に通気層も設置し、換気と遮熱性のある透湿防水シートが採用されました。これにより、ZEH(ゼロ・エネルギー・ハウス)としても転用可能な高性能戸建て仕様になったのです。

写真提供 グラウンド・ワークス株式会社 建築中の仮設住宅の外観

そのため、今や、仮設住宅といえども、「夏涼しく、冬暖かく、今まで住んでいた家よりも静か」なんてことが起きているのです。令和2年7月豪雨で熊本が被災した際も、すぐ同様の(そしてバージョンアップした)仮設住宅の建築が決定し、上記の写真は、その際の建築風景です。

※1 株式会社デコス「熊本応急仮設住宅へのデコス採用」 https://www.decos.co.jp/news/kumamoto_mokuzououkyu_kasetujyutaku_decos.html

あたりまえではない断熱仕様

ところで、家に断熱材が入っているのはあたりまえのように思われるかもしれません。でも、法改正によって、徐々に断熱の基準が厳しくなったため、新規住宅については、あたりまえになってきただけで、約4割の住宅は、まだ無断熱のままなのです。

出典 経済産業庁 
断熱リフォームで健康で快適な暮らしを

被災して、高断熱の仮設住宅で暮らした事で、違いを実感された方からは、「冬も夏も快適で体の調子がいいです」「隣の音が聞こえなくていいです」(※2)との声や、「水害で身も心もボロボロだったけど、この家に移ってその暖かさに本当に救われました」(※3) との声が出ています。また、どのように快適になるかといえば、被災者の声ではありませんが、経済産業庁の「断熱リフォームで健康で快適な暮らしを」(※4)に記載があります。

高断熱の家は、暖房を切ったあとも翌朝まで室温が保たれるため、心拍数の変化も少なく、起きたときの体の負担が少ない事や、アレルギーの改善例まで書かれています。

出典 経済産業庁 断熱リフォームで健康で快適な暮らしを

「アレルギーの改善」なんて言われると、もしかしてあやしい話なのではと勘繰ってしまいそうですが、経済産業庁の同資料には、「断熱性能が上がると、結露も抑制されます。結露は、アレルギーなどの原因になるカビやダニの発生源になり、不衛生な環境を作り出します。結露は、空気中の水蒸気が温度の低い部分に触れて液体になる現象です。とくに冬に、外気で冷やされた断熱性能が低いサッシやガラスに発生しやすくなります。」と書かれています。高断熱により結露を防ぐことで、アレルギーの原因物質を室内から減らすことができるということなのですね。 

出典 経済産業庁 
断熱リフォームで健康で快適な暮らしを

さらに、高断熱にすると、室内の温度変化が少ないことから、ヒートショック対策になります。また、夏に住宅内で熱中症となってしまうことについては、「断熱性能の低さが影響していると言われています。」と記載されています。

※2 FM西東京 あんどうりす防災四季だより 2021年2月28日 https://842fm.com/blog/bosai-shiki-dayori/17905/
※3 株式会社デコス https://www.decos.co.jp/blog/b_kikugawa/熊本水害仮設住宅ヒアリング(2021年2月27日・28日実施.html
※4 経済産業庁「断熱リフォームで健康で快適な暮らしを」https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/2016shoueneseisaku/pdf/007.pdf

なぜこんなに経済産業庁は高断熱住宅を推しているのか

それにしても、仮設住宅が快適になったのは理解できるものの、なぜここまで経済産業庁は高断熱住宅を推しているのでしょうか?

出典 経済産業庁 
断熱リフォームで健康で快適な暮らしを

住宅の快適さを薦めているのは、もちろんあるのですが、最大の要因は、省エネルギーにあります。断熱性能がよくなることで、暖房や冷房の効きがよくなり、電気代も節約できます。

出典 経済産業庁 
断熱リフォームで健康で快適な暮らしを

無断熱であると、夏にせっかく冷房しても外から熱が入ってきますし、冬の暖房時には、温めた熱が逃げていってしまいます。窓は特に、熱しやすく冷めやすい熱伝導率のよいガラスやアルミが使われているので、熱の出入りが大きくなります。

出典 経済産業庁 
断熱リフォームで健康で快適な暮らしを

実はアウトドアでは、服の着方も、テントで寝るときも、断熱を意識しています。テントでは、寝袋の下には必ず断熱素材のマットを敷き、床からの冷気を遮ります。いくら最高級の暖かい寝袋を用意したところで、下からの冷気がそのままだったら、寒くて眠りにつくことはできません。へたをすれば低体温症で帰らぬ人になってしまいます。家も同じ様に、いくらエアコンをつけてみたところで、断熱していないと電気代がかかるだけになってしまいます。無断熱の家から、断熱リフォームをすることで、年間の暖冷房費は135,000円から52,000円になり、81,000円も得になると試算されています(上図)。リフォーム代金は、月々の電気代分で回収していけるということになりますね。省エネにより脱炭素社会を推進する経済産業庁が、ここまで推しているのもわかります。

家の断熱性能があがると災害に強くなる

そして、省エネになるということは、停電になることが予想される災害時であっても、少ない電力で家の中を効率よく暖冷房できることにつながります。例えば、エアコンをポータブル電源で動かそうとする場合、エアコン機種とポータブル電源の相性や、起動時に消費電力が大きくなる問題をクリアしたとしても、猛暑時に再充電なしで長時間冷房し続ける事は容量的にも厳しい場合があります。しかし、家の断熱性能が高ければ、一度エアコンを起動さえすれば、あとは、家自体が温度を保つため、エアコンを切っても快適な状態を維持します。つまり、災害時にポータブル電源で給電する時間は短くてすむのです。ポータブル電源と断熱住宅の相性は抜群ということになります。

イメージ写真で家電に
つながっているエコフローの写真

災害時の家対策といえば、耐震性と家具の固定が重要であることはいうまでもありません。そして、コロナ禍では、密になる避難所や避難場所を避け、自宅が安全であれば、自宅にとどまることも勧められています。災害時に、自宅が安全ということに加えて、快適に過ごすためには、電力の確保と同時に家の断熱性能をあげておくことがポイントになってきます。経済産業庁の動きにあわせて、断熱リフォームに助成金を出す自治体も出てきています。(※5)災害対策として、みなさんの暮らしに発電と断熱、両方を取り入れてみるのはいかがでしょうか。

※5 長野県環境配慮型住宅助成金 https://www.pref.nagano.lg.jp/kenchiku/kankyohairyo.html