エルニーニョ現象とは
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸(ペルー沖)辺りまでの海面水温が平年よりも高くなる現象です(※1)。地球上で自然に生じる最も大きな気候変動現象といわれ、海面水温が高い状態は1年程度も続きます。
「エルニーニョ」は、もともとペルー北部の漁民がクリスマスの時期に現れる小規模な暖流に対して使っていた言葉です。スペイン語では「男の子」という意味で、クリスマスに現れる男の子、すなわちイエス・キリストを指しています。
次第に、数年に一度起こるペルー沖の高水温現象に対して呼ばれるようになりました。
エルニーニョ現象とラニーニャ現象の違い
ラニーニャ現象とは、エルニーニョ現象と同じ海域で海面水温が平年より低くなる現象です。エルニーニョ現象と同様に現象は数年おきに発生し、1年ほど続きます。
エルニーニョ現象の研究が進んだ1980年代に認識されるようになりました。エルニーニョ現象がスペイン語で「男の子」を意味するのに対し、ラニーニャは「女の子」を指します。
エルニーニョ現象の仕組み
エルニーニョ現象は、赤道付近の太平洋における海水温と風のバランスが崩れることで発生する現象です。通常、赤道近くでは東から西へ向かって貿易風が吹き、暖かい海水は西側に押し流されて「暖水プール」と呼ばれる高水温域を形成します。
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この海域は海水温が世界で最も高く、大量の水蒸気が供給されて積乱雲が発達しやすいため、大量の雨を降らせます。一方で東側では、暖水が西へ移動した分を補うように深海から冷たい水が湧き上がるため、水温が低く保たれているのが特徴です。
しかし、何らかの原因で貿易風が弱まると、西側に集まっていた暖かい海水が東側へ戻り、東側の海面水温が通常より高くなります。すると、その上空の大気も暖められ、貿易風も弱まっていくという一連の循環が起こるのです。
その結果、東側の高水温状態が長期間維持され、エルニーニョ現象が発生します。
【世界】エルニーニョ現象が起こるとどうなる?
エルニーニョ現象が世界にもたらす影響は、因果関係が解明されているものから、気象データ上で有意な傾向が確認されているものまで多岐にわたります。ラニーニャ現象と比較しても、地球規模の気象変化に深く関係しているのが特徴です。
エルニーニョ現象が世界に及ぼす影響を紹介します。
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異常気象
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自然災害
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農作物の不作
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漁獲量の激減
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経済損失
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水力発電の発電量減少
それぞれの影響について、詳しく見ていきましょう。
異常気象
エルニーニョ現象が発生すると、世界各地で異常気象が発生します。ペルー沖の海面水温が高くなれば、普段は雨がほとんど降らないペルーの海岸砂漠にも雨が降ります(※1)。
反対に、普段から雨の多い太平洋西部では雨が降らなくなり、干ばつが発生するのです。北米では冬の気温が上昇するため、降雪量が減少する地域もあります。
※1参考:一般財団法人消防防災科学センター「エルニーニョ現象とラニーニャ現象」
自然災害
世界各地では、異常気象の影響で以下のような自然災害が発生します。
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地域 |
自然災害 |
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南米(ペルー、エクアドルなど) |
降水量が増加し、河川の氾濫や土砂災害が起きる |
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オーストラリア・インドネシア |
乾燥した森林で山火事が起きる |
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北米 |
暖冬傾向になり、集中豪雨や洪水が発生する |
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アフリカ東部 |
降水量が増加し、洪水や土砂災害が起きる |
農作物の不作
エルニーニョ現象によって生じる干ばつは、農業にとっても深刻な痛手です。土壌の水分が不足すると、農作物が十分に育ちません。農作物の収穫量が大きく減少するだけでなく、品質の低下にもつながります。影響を受けやすいのは、米やトウモロコシなど主要作物です。
漁獲量の激減
エルニーニョ現象は、漁業資源の減少にもつながります。暖かい海水が広がると、プランクトンの発生量が減少し、それを餌とするイワシやアンチョビなどの魚が激減するのです。漁獲量の激減によって、漁業関係者は年間漁獲計画や輸出戦略の見直しを迫られます。
経済損失
エルニーニョ現象は、世界各地に深刻な経済損失をもたらします。干ばつや洪水の影響により農作物の収穫量が減少すると、食料価格は高騰し、経済的な不安を助長するでしょう。
また、漁業においても海水温の上昇による漁獲量の減少が発生し、水産業への打撃は避けられません。インフラの被害や災害復旧にかかるコスト、観光業の低迷なども重なり、各国の経済活動全体に波及します。特に発展途上国では、その影響が大きくなるでしょう。
水力発電の発電量減少
エルニーニョ現象が発生して電力料金に直接影響があるのは、水力発電への依存度が高い地域です。ラオスやカンボジア、ミャンマーなどのアジア諸国が対象として挙げられます。
エルニーニョ現象の影響で河川の水位が低下すると、水力発電の発電量も減少します。その結果、深刻な電力不足に陥り、電力料金の高騰を引き起こすのです。
【日本】エルニーニョ現象が起こるとどうなる?
エルニーニョ現象は、日本の天候にも以下のような影響を与えます。降水量の偏りや台風の動きにも変化が生じるため、日々の暮らしに直結するのが特徴です。
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冷夏・暖冬傾向
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梅雨の長期化
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台風の寿命延長
それぞれの影響について、詳しく見ていきましょう。
冷夏・暖冬傾向
エルニーニョ現象が発生すると、日本では「冷夏・暖冬」の傾向が見られます。西太平洋熱帯域の海面水温が低下するため、西太平洋熱帯域で積乱雲の発生が不活発になります。
そのため、夏季は太平洋高気圧の張り出しが弱まり、全国的に気温が平年よりも低くなるのです。一方、西日本日本海側では降水量が多くなるため、冬季は西高東低の気圧配置が弱まり、平年よりも気温が高くなります。
梅雨の長期化
エルニーニョ現象は太平洋高気圧の勢力を弱めるため、梅雨が長期化する傾向にあります。全国的に梅雨明けの時期が遅くなるのは、中国・四国・奄美・沖縄です。
特に梅雨末期を含む7月は、エルニーニョ現象による影響を強く受けるため、集中豪雨が起きやすくなります。そのため、土砂災害や河川氾濫にも注意が必要です。
台風の寿命延長
エルニーニョ現象が発生すると、秋は台風の発生から消滅までの寿命が長くなる傾向にあります。ただし、7〜9月の台風発生数は平年よりも少なくなるのが特徴です。
発生位置は、通常より夏は南に、 秋は南東にズレやすくなります。台風は東寄りに進む傾向があり、本州への直撃は減少しますが、太平洋側は豪雨が増加するため注意しましょう。
【季節別】エルニーニョ現象による日本の天候の特徴
日本付近において、エルニーニョ現象が与える統計的に有意な特徴を紹介します(※2)。
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季節 |
天候の特徴 |
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春(3~5月) |
・平均気温が沖縄・奄美で高く、東日本で並か高い ・日照時間は西日本太平洋側で少ない |
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夏(6~8月) |
・平均気温が西日本で低い傾向、北日本で並か低い ・降水量は西日本日本海側で多い |
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秋(9~11月) |
平均気温は西日本・沖縄・奄美で低い、北日本・東日本で並か低い |
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冬(12~2月) |
・平均気温は東日本で高い ・日照時間は東日本太平洋側で並か少ない |
※2参考:気象庁「エルニーニョ現象発生時の日本の天候の特徴」
エルニーニョ現象と地球温暖化の関係
地球温暖化が進行すると、赤道域の海水温が高まり、エルニーニョ現象の発生頻度が増加すると言われています。反対にエルニーニョ現象が発生した場合も、地球温暖化を助長するのが特徴です。乾燥した植生が増えるため、森林火災によって二酸化炭素が増加します。
さらに、海面水温が上昇した海洋は二酸化炭素の吸収率が下がるので、大気中に多くの二酸化炭素が滞留するのです。二酸化炭素の増加は、地球温暖化に多大な影響をもたらします。
【2023年】温暖化がもたらしたスーパーエルニーニョ現象
2023年に発生したスーパーエルニーニョ現象も、温暖化が一因とみられます。スーパーエルニーニョ現象とは、ペルー沖の海面水温が約4℃高くなる、数十年に一度の現象です。
2023年は、世界の平均気温が過去最高を記録しました。国連のグテーレス事務総長は「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」と発言しています(※3)。
※3参考:国連広報センター「アントニオ・グテーレス国連事務総長発言」
2026年現在はエルニーニョ現象が起きている?
気象庁の報告によると、2026年4月10日時点においては、エルニーニョ現象もラニーニャ現象も発生していません(※4)。ただし、春の間にエルニーニョ現象が発生する確率は60%あり、夏になると確率が70%まで引きあがります。
夏にスーパーエルニーニョ現象発生の可能性
2026年の夏は猛暑になる見込みです。アメリカのニューヨーク州立大学の教授は「過去140年で最大のエルニーニョ現象が発生する」と予想しており、スーパーエルニーニョ現象の到来が示唆されています。スーパーエルニーニョで想定される影響は、以下のとおりです。
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勢力の強い台風がゆっくり動き、迷走する
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真夏でも線状降水帯のような豪雨が各地で降る
科学者らは、重大な臨界点に急速に近づいていると警鐘を鳴らしています。
エルニーニョ現象による異常気象への対策5選
エルニーニョ現象は、世界各地で異常気象を引き起こし、日本においても冷夏や暖冬、長雨、集中豪雨など、私たちの生活にさまざまな影響を及ぼします。今年の夏に予想されているエルニーニョ現象に備えて、家庭でできる対策は以下のとおりです。
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対策1|ハザードマップを確認する
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対策2|側溝や排水口をこまめに掃除する
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対策3|窓や雨戸を補強する
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対策4|窓に飛散防止フィルムを貼る
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対策5|防災グッズを備蓄する
それぞれの対策について、詳しく見ていきましょう。
対策1|ハザードマップを確認する
エルニーニョ現象が起きると一部の地域で集中豪雨が予想されるため、洪水や土砂災害に備えて、ハザードマップを確認しておきましょう。ハザードマップとは、自然災害が起きた時に想定される危険な場所や避難場所が記された地図です。
ハザードマップを確認すれば、居住している市町村のリスクを把握でき、適切な対策へとつなげられます。家族で安全な避難場所や避難経路も話し合っておきましょう。
対策2|側溝や排水口をこまめに掃除する
側溝や排水口は、こまめに掃除して水はけを良くしておきましょう。エルニーニョ現象の影響で長雨や集中豪雨が発生すると、身近な場所での浸水リスクが高まります。
側溝や排水口に落ち葉やゴミが詰まった状態では、雨水の流れが妨げられ、短時間の大雨でも水があふれる原因になりかねません。特に住宅周辺や道路脇の排水設備は見落とされがちなので、こまめに清掃しておき排水機能を保ちましょう。
対策3|窓や雨戸を補強する
異常気象が増えるエルニーニョ現象の発生時には、窓や雨戸の補強が重要です。万が一、強風や飛来物で窓ガラスが割れると、破片が飛散して怪我や家財の破損につながります。
あらかじめ雨戸やシャッターを点検・補強しておくことで、被害リスクを大きく軽減できます。台風シーズン前には、準備を完璧に整えておきましょう。
対策4|窓に飛散防止フィルムを貼る
エルニーニョ現象によって台風の寿命が延びると、強風による窓ガラスの被害も多くなることが予想されます。窓に飛散防止フィルムを貼り、破片が散乱しないよう対策しましょう。
飛散防止フィルムとは、ガラスの破片が飛散・落下するのを防ぐフィルムです。中には、99%UVカット機能や、防犯・目隠し機能を備えた製品も販売されています。
対策5|防災グッズを備蓄する
エルニーニョ現象は、洪水や豪雨、土砂災害などの自然災害を引き起こす恐れがあります。災害時は物資の調達が難しくなるため、以下の防災グッズを常備しておきましょう。
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飲料水
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非常食
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簡易トイレ
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懐中電灯
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衛生用品
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防災ラジオ
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救急セット
女性や高齢者、乳幼児が生活に欠かせないグッズも忘れないようにしてください。
異常気象による停電への備え「ポータブル電源」とは
エルニーニョ現象による異常気象は自然災害を引き起こし、送電設備が損傷すると大規模な停電につながります。停電中も電力を供給し続けるには、ポータブル電源が欠かせません。ポータブル電源とは、内部に電力を蓄電し、場所を選ばず家電に給電できる機器です。
災害による停電中にポータブル電源が活躍する場面を紹介します。
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電子レンジや電気ケトルを稼働して、簡単に非常食を温められる
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エアコンや扇風機などの冷暖房機器を稼働して、快適な気温を維持できる
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冷蔵庫に給電して、食品が傷むのを防げる
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LEDライトを点灯させて、夜の暗闇を照らして安全に生活できる
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防災ラジオを稼働し、迅速に災害情報を収集できる
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家族との連絡手段になるスマホを常に満充電にしておける
ポータブル電源にはコンセントと同じAC出力が複数口搭載しているので、複数台の家電を同時に動かせます。ソーラーパネルと併用すれば、本体の充電が切れる心配もありません。
停電対策に必要な性能|おすすめの製品
停電対策として用意するポータブル電源は、家族の人数や家電の種類に合った出力と容量を選びましょう。複数台の家電を動かすには、消費電力の合計値を超える出力が必要です。大家族で3日以上の停電を想定する場合は、より多くの容量が必要になるでしょう。
EcoFlowは、停電対策に最適な以下のポータブル電源を販売しています。
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RIVER 3 Plus
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DELTA 3 Plus
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DELTA 3 Ultra Plus
それぞれの製品について、詳しく見ていきましょう。
RIVER 3 Plus
定格出力600W、容量286Whのポータブル電源。約4.7kgの軽量コンパクト設計なので、屋外への避難指示を受けた際には移動の妨げになりません。X-Boostで最大900Wの出力を誇り、避難所では自宅にある90%の家電が動かせます。
30dBの静音設計により、避難所で使用しても他の被災者の迷惑になりません。7つのポートを搭載し、避難所ではスマホや電気毛布、ラジオなどを同時に動かせます。
→100W以下の小型家電の使用時間を最大2倍に延長している「RIVER 3 Plus」
DELTA 3 Plus
定格出力1500W、容量1024Whのポータブル電源。X-Boost機能で最大2000Wの出力と、拡張後に最大5kWhの大容量を備えており、大家族の停電対策にもおすすめです。約12.5kgの小型設計により、部屋中どこでも気軽に持ち運べます。
高度な電源自動切り替え機能を搭載しており、停電が起きると10ms未満で電気供給源がポータブル電源に自動切替。コンセントから最短56分で満充電できるので、使いたい時にすぐ使える点も魅力です。ソーラーパネルと併用すれば、停電中も70分で満充電できます。
→13個の多彩な出力ポートから複数台の家電に給電できる「DELTA 3 Plus」
DELTA 3 Ultra Plus
定格出力3,000W、容量3,072Whのポータブル電源。分電盤につないで家庭用蓄電池、ケーブルを抜いてポータブル電源になります。容量は最大11,264Whまで拡張が可能です。
一体型ハンドルとキャスター付き設計なので、使いたい場所まで自由に持ち運べる点も魅力。4つのAC出力を2つに分けてスマートに制御でき、「エアコンはつけたまま、照明はオフ」といった便利な使い方にも対応しています。
→最大1,600Wのソーラー充電に対応「DELTA 3 Ultra Plus(3072Wh)」
エルニーニョ現象に関するよくある質問
最後に、エルニーニョ現象に関するよくある質問を紹介します。
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エルニーニョ現象は電気料金が影響がある?
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エルニーニョ現象は太陽光発電に影響がある?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
Q1.エルニーニョ現象は電気料金に影響がある?
水力発電に依存している地域では、エルニーニョ現象が電気料金に影響を与えます。エルニーニョ現象の影響で河川の水位が著しく下がると、その分発電量が減少するため、需要に対して供給量が足りません。その結果、電気料金の高騰につながります。
Q2.エルニーニョ現象は太陽光発電に影響がある?
エルニーニョ現象が発生すると、以下の理由から太陽光発電の発電量が低下します。
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夏季は太平洋高気圧の勢力が弱まり、気温の低下や日照時間の減少が見られる。
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西日本では降水量が増える傾向にある
太陽光発電の発電量が低下するのは、夏場に多くなるでしょう。
まとめ
本記事では、エルニーニョ現象とはどんな現象かについて解説してきました。
エルニーニョ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸辺りまでの海面水温が平年よりも高くなる現象を指します。一方のラニーニャ現象とは、エルニーニョ現象と同じ海域で海面水温が平年より低くなる現象です。
2026年の夏もエルニーニョ現象が予想されており、異常気象には注意しなければなりません。ハザードマップの確認や、防災グッズの備蓄など、備えを万全にしておきましょう。
EcoFlowは、大規模な停電時に役立つ高出力・大容量のポータブル電源を販売しています。停電時も家族の健康を守りたい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。
→定格出力600W、容量286Wh「RIVER 3 Plus」
→定格出力1500W、容量1024Wh「DELTA 3 Plus」
→定格出力3,000W、容量3,072Wh「DELTA 3 Ultra Plus(3072Wh)」




