瞬停・瞬断・瞬低とは
瞬停・瞬断・瞬低は、工場やオフィスなどの事業活動に甚大な損失を与える電力トラブルの一つです。用語が似ているので、意味を混同している方も多いのではないでしょうか。相互の違いを正しく理解するために、各現象の定義を紹介します。
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瞬停とは|瞬間的に送電が止まる
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瞬断とは|電気や通信が一瞬途切れる
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瞬低とは|瞬間的に電圧が低下する
それぞれの現象について、詳しく見ていきましょう。
瞬停とは|瞬間的に送電が止まる
瞬停(瞬時停電)とは、瞬間的に供給電圧が0になり、電力供給が一時的に途絶える現象です。日本産業規格(JIS)によると「短時間停電」として、1分を超えない供給電圧の消失と定義されます。電力系統の遮断器が作動し、事故区画が切り離された時に起こります。
瞬断とは|電気や通信が一瞬途切れる
瞬断とは、電力の供給や通信の信号が一時的に途絶える現象です。通信業界では、通信回線の接続や、動画・音声が一時的に途絶える現象を指す場合もあります。
瞬停と同義で使われるケースもありますが、瞬断はほとんどの場合で意図的・計画的に行われる点で瞬停と区別されます。瞬断は電気配線の切り替えやスイッチ操作によって発生するため、設備やシステムが誤作動しないよう事前の対策が欠かせません。
瞬低とは|瞬間的に電圧が低下する
瞬低とは、供給される電圧が一時的に下がる現象です。日本産業規格(JIS)では、短時間で復帰する突然の電圧低下と定義され、瞬時電圧低下や電圧ディップとも呼ばれます。
電圧が0になるわけではないので、電力の供給自体は途絶えません。事故の原因が瞬時に取り除かれるため、遮断器は作動せず、短時間で元の電圧に戻ります。
瞬間的に停電する5つの原因

瞬停・瞬断・瞬低は、電力系統の送電線が損傷したり、電力消費が急増したりした場合に起こります。瞬停・瞬断・瞬低が発生する主な原因は、以下のとおりです。
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原因1|落雷
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原因2|着雪
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原因3|鳥獣・樹木接触
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原因4|電力供給量不足
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原因5|スマートメーター作動
それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。
原因1|落雷
瞬停・瞬断・瞬低が発生する主要な原因は、落雷による送電線の短絡事故(ショート)です。2回線ある送電線のうち、1回線が落雷で故障すると、つながっている全ての回線で電圧が低下します。遮断機動作や自動回復まで発生し続ける電圧低下が、瞬低です。
一方、故障点を持つ回線は、遮断機で切り離されたために電力の供給が一時的に断たれます。再送電によって電力供給が再開されるまで続く停電が、瞬停です。
原因2|着雪
瞬低が発生する原因の90%以上は自然災害が占めており、着雪の落下に伴う送電線の跳ね上がりも一因として挙げられます(※1)。着雪の落下によって送電線が振動すると、上下の電線との離隔を保てなくなり、相間短絡といった電気事故が発生するのです。
※1参考:音羽電機工業株式会社「瞬低対策 瞬時電圧低下補償装置」
原因3|鳥獣・樹木接触
カラスが電力設備に巣を作ると、巣の材料になる針金ハンガーに電気が流れたり、木の枝が設備に接触したりして瞬停・瞬断・瞬低につながる恐れがあります。
また、樹木が倒れてもたれかかったり、鳥獣が送電線に接触したりした場合も、送電線の断線や送電線同士の接触を引き起こしかねません。
原因4|電力供給量不足
工場や事業所内で大型機器を起動した場合、急激な負荷変動によって瞬低や瞬停が発生する場合があります。電力供給量や電源配線の容量が不足すると、同一系統にある機器に流れる電圧が低下し、瞬低を引き起こすのです。
特に高圧受電契約を行っている事業者は、電力会社からの供給量が安定している場合でも、高出力機器の運転が瞬低・瞬停につながるため、注意しましょう。
原因5|スマートメーター作動
スマートメーターを導入している一般家庭や事業所では、契約アンペア以上の電気を使用した際に瞬停・瞬断が発生します。多量の電気を使用してスマートメーターに内蔵されているブレーカー機能が作動すると、一時的に停電が起き、10秒ほどで自動復旧するのです。
瞬停・瞬低・瞬断への対策3選

瞬低・瞬停・瞬断から機器やシステムを保護するためには、以下のような対策が欠かせません。対策を万全にしておくと、機器の長寿命化や経済的損失の回避につながります。
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対策1|UPS(無停電電源装置)を設置する
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対策2|瞬低補償装置を導入する
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対策3|非常用電源を設置する
それぞれの対策について、詳しく見ていきましょう。
対策1|UPS(無停電電源装置)を設置する
瞬停・瞬低・停電の全てに対策できる装置が、UPS(無停電電源装置)です。瞬間的に電力供給が途絶えたり、電圧が低下したりした際に、内蔵バッテリーを使って一時的に電力を供給します。UPSに採用される給電方式の種類は、以下のとおりです。
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UPSの給電方式 |
特徴 |
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オンライン方式 |
通常時もバッテリーを経由して電力を供給する |
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オフライン方式 |
停電時のみバッテリーから電気を供給する |
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ラインインタラクティブ方式 |
停電や一定以上の電圧変動時にバッテリーから電気を供給する |
対策2|瞬低補償装置を導入する
電圧が一時的に低下した際に機器の誤作動を防ぐための装置が、瞬低補償装置です。瞬低対策に特化し、電圧の低下を検知すると瞬時に電力をバックアップします。
瞬断が発生しないので、設備寿命の延長につながるのが特徴です。瞬低対策用として設計されているため、UPSよりも優れたコストパフォーマンスを発揮します。
対策3|非常用電源を設置する
長期間の停電に対応するためには、非常用電源が有効です。内蔵バッテリーを定期的に充電しておき、停電を感知すると自動で蓄電池から電気を供給します。
特に災害による停電は3日以上に及ぶ恐れがありますが、大容量の非常用電源があれば、復旧まで電極供給が途絶えません。UPSと併用すると、万全な対策が実現します。
瞬停・瞬低・瞬断への備え|ポータブル電源とは
瞬低・瞬停・瞬断への対策として有効なUPSや瞬低補償装置は、コストの面で導入が難しい事業者や一般家庭もあるでしょう。そこでおすすめのアイテムが、ポータブル電源です。
ポータブル電源とは、内部のバッテリーに大量の電気を貯めておき、停電中も電力を供給し続けられる装置です。ポータブル電源は、UPSや瞬低補償装置よりもお手頃な価格で導入でき、携帯性に優れているので設置時にスペースを取りません。
また、ソーラーパネルと併用すれば、事前に蓄電しておいた電力を使い切っても、太陽光から電力の自給自足が可能。瞬低・瞬停・瞬断への対策から、災害による長期間の停電まで、幅広い電力トラブルへの備えとして重宝するでしょう。

停電対策に必要な性能|おすすめの製品
瞬停や停電への対策として導入するポータブル電源は、電源自動切り替え機能が搭載された製品がおすすめです。停電を感知したら瞬間的に電力供給源が切り替わるので、冷蔵庫やパソコンなど、継続的な電力供給が必要な家電を停電から守ります。
EcoFlowは、停電時に0.02秒未満で切り替わる高出力・大容量のポータブル電源を販売しています。停電対策としておすすめの製品は、以下のとおりです。
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DELTA 3 Classic
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DELTA 3 Air 1000
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DELTA 3 Plus
それぞれの製品について、詳しく見ていきましょう。
DELTA 3 Classic
定格出力1,500W、容量1,024Whのポータブル電源。約12.1kgで持ち運びやすい軽量コンパクト設計でありながら、合計2,000Wまで家電を動かせる強力なパワーを搭載しています。
満充電までにかかる時間は、業界最速クラスの最短60分。停電が発生しても0.01秒未満で電源が切り替わり、計6つの出力ポートから複数台の電化製品を動かせます。約22dBのやさしい運転音なので、就寝中にエアコンを稼働しても睡眠を妨げません。
→性能・安全性・使い勝手のどれも犠牲にしない「DELTA 3 Classic」
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DELTA 3 Air 1000
定格出力500W、容量960Whのポータブル電源。1,000Whクラスの従来製品から約30%小型化し、クラス世界最小・最軽量を誇ります。でっぱりのないフラットデザインで横置きもでき、収納の幅を取りません。独自機能で800Wの家電まで対応しています。
停電時には0.02秒未満で電源が切り替わるので、継続的な給電が重要な電化製品を保護。ACコンセントからは2.7時間、ソーラーパネルからは2.5時間で満充電できます。
→960Whの大容量が約10kgの小型・軽量ボディに搭載する「DELTA 3 1000 Air」
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DELTA 3 Plus
定格出力1,500W、容量1,024Whのポータブル電源。X-Boost機能で最大2,000Wに対応し、自宅にある90%以上の家電が動かせます。最大5kWhまで容量を拡張できるので、大家族の停電対策にも最適です。約12.5kgの小型設計により、家中どこでも気軽に持ち運べます。
停電発生から電気供給源がポータブル電源に切り替わるまでの時間は、わずか0.01未満。12時間以内に悪天候が予想される場合は、通知と共に自動で充電が優先されます。
→13個の多彩な出力ポートから複数台の家電に給電できる「DELTA 3 Plus」
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瞬停・瞬低・瞬断による5つの影響
瞬低・瞬停・瞬断は、特に機器の連続稼働や精密機器の運転が求められる産業において、甚大な被害をもたらします。一瞬の電圧低下だとしても検査や製造がストップするため、油断はできません。瞬低・瞬停・瞬断による主な影響は、以下のとおりです。
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影響1|データの消失
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影響2|設備の故障
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影響3|歩留まりの悪化
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影響4|通信切断
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影響5|空調設備の停止
それぞれの影響について、詳しく見ていきましょう。
影響1|データの消失
瞬停や瞬低が起きると、データ消失のリスクが高まります。パソコンやサーバーが正常なシャットダウンプロセスを踏まずに強制終了するため、作業中のデータが失われたり、ファイルが破損したりするのです。検査データを失うと、再検査に余計なコストがかかります。
影響2|設備の故障
頻発する瞬停や瞬低は、設備に多大な負荷がかかるため、いずれは故障につながる恐れがあります。部品に不安定な電気が流れると、焼損や誤作動を引き起こすので、修理費用の増幅は免れません。納期の遅延を招いたり、危険性が高まったりと甚大な損失につながります。
影響3|歩留まりの悪化
瞬停や瞬低によって検査・製造が止まったり、誤作動したりすると、歩留まりが悪化します。品質不良の製品・仕掛品は、廃棄せざるを得ません。歩留まりが向上するまでには時間と機会のロスが生まれるため、大きな経済的な損失につながるでしょう。
影響4|通信切断
瞬停や瞬低によってネットワーク機器が再起動を繰り返すと、通信が切断されます。クラウド上にデータを保存する最中に切断された場合は、データの損失につながるでしょう。
また、複数の機器が連携して送受信している検査では、正確なデータが取れず、再検査が必要になります。再検査をするためにも、システムの復旧が必要です。
影響5|空調設備の停止
瞬停や瞬低によって空調設備が停止すると、微細塵で装置が汚染したり、仕掛品の表面に付着したりと品質の低下を招く恐れがあります。また、空調の停止は温度が変化するので、設備や仕掛品の熱膨張・収縮を招き、精密な加工に支障をきたしかねません。
瞬停・瞬低の影響が大きい施設とは
瞬停・瞬低は、現場の業務や設備に多大な影響をもたらします。特に精密機器や連続稼働が求められる産業は要注意です。瞬停・瞬低の影響が大きい施設を見ていきましょう。
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施設 |
主な影響 |
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工場 |
・工場の製造装置が停止し、生産が中断する ・製造中の製品が品質を損ない、不良品となる |
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オフィス |
・PC、サーバー、通信機器が誤作動したり、フリーズしたりする ・作業中のデータが失われたり、ファイルシステムが破損したりする |
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病院 |
精密な医療機器の不具合や誤作動によって、患者の生命を脅かす |
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商業施設 |
・空調・照明の一時的な停止によって、売り場の雰囲気や快適性が悪化する ・エスカレーターの急停止により、来店客が転倒する |
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鉄道 |
通信機器や大型モーターの不具合によって事故が起きる |
過去に起きた瞬停・瞬低・瞬断の事例2選
瞬停・瞬低・瞬断が起きた時間はわずかでも、業務や装置に甚大な悪影響を及ぼします。過去に起きた瞬停・瞬低・瞬断で大きな被害が出た事例は、以下のとおりです。
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【2010年】瞬低で半導体工場の生産が停止
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【2012年】瞬停で企業内サーバ・PCが停止
それぞれの事例について、詳しく見ていきましょう。
【2010年】瞬低で半導体工場の生産が停止
2010年12月8日、三重県と岐阜県を中心に瞬低が発生しました(※2)。東芝四日市工場では、クリーンルームの空調が止まり、生産が一時中断。再稼働には半日、全面回復には数週間から半年を要しました。被害総額は、100~200億円にものぼります。
※2参考:電気新聞ウェブサイト「前工程の瞬低、大きな損害招く」
【2012年】瞬停で企業内サーバ・PCが停止
2012年1月17日、東京電力管内で瞬停・瞬低が発生し、北関東にある複数の自動車工場で生産ラインが停止しました(※3)。瞬低・瞬停の原因は、福島県南いわき開閉所の設備で起きた不具合です。企業内のサーバや個人PCが停止し、幅広い被害をもたらしています。
※3参考:MONOist「怖い瞬低をキャパシタで解決、中部電力が大容量装置を開発」
まとめ
本記事では、瞬停・瞬低・瞬断とはどんな現象か、について解説してきました。
瞬停とは、瞬間的に電圧が0になり、電力供給が一時的に途絶える現象です。瞬断と瞬停は同じ意味で使われる場合もありますが、瞬断は意図的・計画的に行われる点で異なります。
瞬低とは、供給される電圧が一時的に下がる現象です。瞬停・瞬低・瞬断の時間はわずかでも、データの消失や設備の故障、歩留まりの悪化など、甚大な損失につながりかねません。
EcoFlowは、停電時に0.02秒未満で電源が切り替わる高性能なポータブル電源を販売しています。停電対策を万全にしたい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。
→性能・安全性・使い勝手のどれも犠牲にしない「DELTA 3 Classic」
→1,000Whクラスの従来製品から約30%小型化を実現する「DELTA 3 1000 Air」
→停電時に13個の出力ポートから複数台に給電できる「DELTA 3 Plus」