日本は梅雨や台風、冬の季節風などの影響を受けるため、雨が多い県と少ない県に分かれます。太平洋側では梅雨や台風による大雨が多く、日本海側では冬の雨や雪が年間降水量を押し上げるのが特徴です。一方、山に囲まれた内陸では、降水量が少ない傾向にあります。
そこで本記事では、雨が多い県と少ない県をランキング形式で紹介します。地域差が生まれる理由や大雨への対策、大雨による停電時に役立つアイテムも解説しているので、移住先や旅行先の気候を調べている方は、ぜひ最後までご覧ください。
日本一雨が多い都道府県はどこ?
日本一雨が多い都道府県を知りたい場合は、年間降水量を基準に比較する必要があります。年間降水量とは、雨だけでなく、雪やみぞれなどを水に換算した量も含め、1年間に観測された降水量を合計した数値です。
ただし、同じ都道府県内でも、海沿い、平野部、盆地、山間部では雨の量が大きく異なります。都道府県全域の平均値なのか、県庁所在地といった代表地点を比較した数値なのかを確認すれば、より正確にその地域の雨の多さを把握できます。
ここからは、年間降水量ランキングの1位と、地域差が生まれる理由を見ていきましょう。
年間降水量ランキング1位は高知県
県庁所在地を中心とした代表地点の年間降水量(平年値)を比較すると、日本一雨が多い都道府県は高知県です(※1)。高知県の年間降水量は2,666.4mmで、47都道府県の平均値1,661.5mmを約1,000mmも上回ります。
気象庁の平年値は、直近30年間の観測値から作られる気候の基準です。現在は1991〜2020年のデータを用いた「2020年平年値」が2030年まで使われます。
※1参考:気象庁「過去の気象データ検索」
地域によって降水量が異なる理由
地域によって降水量が異なる理由は、季節風、梅雨前線、台風、海から入る水蒸気、山地の位置が関係しているためです。降水量に地域差が生まれる理由を紹介します。
同じ都道府県でも、山の風上側と風下側では降水量に大きな差が生まれます。
【2026年】雨が多い都道府県ランキングTOP7
日本は南北に長く、周囲を海に囲まれているうえ、中央部には標高の高い山地が連なっている国です。そのため、梅雨前線や台風、冬の季節風などから受ける影響は地域ごとに異なり、都道府県によって年間降水量にも大きな差が生まれます。
気象庁の平年値データから集計した雨が多い都道府県別ランキングは、以下のとおりです。
- 1位|高知県
- 2位|宮崎県
- 3位|鹿児島県
- 4位|石川県
- 5位|富山県
- 6位|静岡県
- 7位|福井県
それぞれの都道府県について、詳しく見ていきましょう。
1位|高知県
雨が多い都道府県の第1位は、年間降水量2,666.4mmの高知県です。太平洋から流れ込む湿った空気が四国山地にぶつかり、上昇する過程で雨雲が発達します(※2)。
高知県では春から秋にかけて降水量が多く、梅雨前線や秋雨前線に加え、台風による大雨も年間降水量を押し上げる要因です。県内でも山間部は特に雨が多いため、目的地に近い観測地点の降水量を確認しましょう。
※2参考:気象庁「四国の天候・太平洋側の多雨と瀬戸内側の少雨」
2位|宮崎県
雨が多い都道府県の第2位は、年間降水量2,625.5mmの宮崎県です。宮崎県は太平洋に面しており、梅雨前線や台風、湿った東風の影響を受けます。湿った空気が九州山地へぶつかると、沿岸部や山沿いで雨量が増えるのです。
気象庁によると、九州南部は3月から9月にかけて降水量が多く、特に梅雨に当たる6月から7月は、年間降水量の約3割が集中しています(※3)。
※3参考:鹿児島地方気象台「九州南部の平年の天候」
3位|鹿児島県
雨が多い都道府県の第3位は、年間降水量2,434.7mmの鹿児島県です。九州南部は梅雨前線の影響を受けやすく、夏から秋は台風の接近や通過によって雨量が増えます。
鹿児島県は南北に長く、離島も多いため、地域差が大きい県です。屋久島の年間降水量は4,651.7mmで、県庁所在地を大幅に上回ります。
4位|石川県
雨が多い都道府県の第4位は、年間降水量2,401.5mmの石川県です。冬になると、シベリア方面から冷たく乾いた季節風が吹き出します(※4)。この空気は、暖かい対馬海流が流れる日本海を渡る間に大量の水蒸気を取り込み、湿った空気へ変わります。
水蒸気を含んだ空気が日本海側へ進み、山地にぶつかって斜面を上昇すると、冷やされて雲が発達し、石川県に多くの雨や雪をもたらすのです。
※4参考:金沢地方気象台「石川県の地勢と気象特性」
5位|富山県
雨が多い都道府県の第5位は、年間降水量2,374.2mmの富山県です。日本海上で水蒸気を取り込んだ雪雲が流れ込み、山地にぶつかるため、冬を中心に雨や雪が増えます。
夏にも梅雨前線の影響を受け、梅雨後半に前線が北上したり、いったん日本海まで北上した前線がゆっくり南下したりすると、大雨になる場合があります。日降水量10mm以上の日を数えた年間雨日数は80.7日で、全国1位です(※1)。
6位|静岡県
雨が多い都道府県の第6位は、年間降水量2,327.3mmの静岡県です。静岡県は太平洋から暖かく湿った空気が入りやすく、富士山、天城山地、南アルプスなどが広がっています。
湿った空気が山地にぶつかると斜面に沿って上昇し、冷やされて雨雲が発達します。低気圧や前線、台風が通過する際には湿った空気の流入が強まり、大雨になる場合もあるのです。
7位|福井県
雨が多い都道府県の第7位は、年間降水量2,299.6mmの福井県です。日本海岸気候区に属し、冬季に雨や雪が多くなります(※5)。冬になると、大陸から冷たく乾燥した季節風が吹き出し、暖かい日本海を渡る間に海面から熱と水蒸気を大量に取り込みます。
年間雨日数は78.4日で、富山県、石川県に次ぐ全国3位です。太平洋側で乾燥しやすい冬にも降水が続く点が、福井県の年間降水量を押し上げています。
※5参考:東京管区気象台・福井地方気象台「福井県の地勢と気候」
【2026年】雨が少ない都道府県ランキングTOP3

日本では雨が多い地域がある一方、周囲の山地に湿った空気を遮られやすい盆地や、季節風による雨雲が届きにくい地域では、年間降水量が少なくなる傾向にあります。気象データを基にした雨が少ない都道府県ランキングのTOP3は、以下のとおりです。
- 1位|長野県
- 2位|岡山県
- 3位|北海道
それぞれの都道府県について、詳しく見ていきましょう。
1位|長野県
雨が少ない都道府県の第1位は、年間降水量965.1mmの長野県です。海から離れた内陸にあり、高い山々に囲まれています。湿った空気は山を越える前に雨や雪を降らせるため、盆地には乾いた空気が届きやすくなります。
長野盆地から上田盆地、佐久盆地にかけては、特に雨の少ない地域です。冬型の気圧配置になると、長野県北部など日本海側に近い地域には雪雲が流れ込みますが、その他の地域では山を越えて乾いた風が吹き下りるため、晴れやすくなります(※6)。
※6参考:気象庁「農業に役立つ気象情報の利用の手引き―関東甲信地方―」
2位|岡山県
雨が少ない都道府県の第2位は、年間降水量1,143.1mmの岡山県です。夏と冬の季節風は、中国山地や四国山地を越える際、風上側で多くの雨や雪を降らせてから岡山県へ吹き込みます(※7)。そのため、県内に届く空気が含む水分は少なくなるのです。
※7参考:岡山県「水のはなし」
3位|北海道
雨が少ない都道府県の第3位は、年間降水量1,146.1mmの北海道(札幌)です。北海道では、本州以南で年間降水量を増やす梅雨の特徴が明瞭に現れにくい特徴があります。
北海道の各地点では7月中頃に日降水量の小さなピークがあるものの、その現れ方は不明瞭で、梅雨のある地域と比べて降水量も少なくなっています。北海道でも前線や低気圧の影響により、雨の日が続く年はありますが、毎年同じ時期に現れるわけではありません。
雨が多い都道府県で気を付けたい3つの対策
雨が多い都道府県では、洪水、内水氾濫、土砂災害、停電への備えが必要です。大雨が降り始めてから準備しようとしても、避難経路がすでに冠水していたり、必要な防災用品が売り切れていたりする可能性があります。安全に避難できず、被害の拡大も免れません。
雨が多い都道府県で気を付けたい対策は、以下のとおりです。
- 対策1|ハザードマップを確認する
- 対策2|側溝・排水溝を掃除する
- 対策3|非常用グッズを常備する
それぞれの対策について、詳しく見ていきましょう。
対策1|ハザードマップを確認する
雨が多い地域では、自治体のハザードマップを確認しましょう。ハザードマップには、浸水想定区域や浸水深、土砂災害警戒区域、指定緊急避難場所などが掲載されています。
自宅や職場、子どもの通学先が危険区域に含まれていないかを調べ、安全な避難場所と経路を家族で共有してください。避難経路は一つに絞らず、河川や崖、地下道、周囲より低い道路を避けた複数のルートを考えます。
対策2|側溝・排水溝を掃除する
大雨が予想される前には、自宅周辺の側溝や排水口を掃除し、水が流れやすい状態に整えましょう。側溝や排水溝に落ち葉、泥、ごみが詰まると、雨水が流れにくくなり、道路の冠水や住宅への浸水につながります。
ただし、雨が強くなってから側溝へ近づくのは危険です。増水すると境界が見えにくくなり、転落する恐れがあるため、作業は雨や風が強まる前に済ませましょう。
対策3|非常用グッズを常備する
大雨による停電や断水、避難に備えて、以下の非常用グッズを常備しましょう。
- 飲料水
- 非常食
- 懐中電灯・予備電池
- 携帯ラジオ
- 携帯トイレ
- 衛生用品
- 常備薬
- 救急セット
- 雨具
- 着替え
- タオル
- モバイルバッテリー・ポータブル電源
食料や電池、薬は定期的に点検し、期限が近いものから入れ替えます。乳幼児、高齢者、持病がある方、ペットがいる家庭では、個別に必要な用品も追加してください。避難用と在宅避難用を分け、停電時でも取り出しやすい場所に保管しておくと安心です。
大雨対策の必需品!ポータブル電源とは
雨が多い都道府県に滞在する場合は、停電対策が欠かせません。大雨が引き起こす土砂災害や洪水によって送電設備が損傷すると、大規模な停電が発生します。停電中も電化製品への電力供給を継続するためには、ポータブル電源が必要です。
ポータブル電源とは、内部に大量の電気を蓄電し、停電中も電化製品に給電できる機器を指します。停電中にポータブル電源が活躍する場面は、以下のとおりです。
- 電気ストーブやエアコンを動かし、快適な気温を維持できる
- 冷蔵庫に給電し、食品が傷んでいくのを防げる
- 電気ケトルや炊飯器を稼働し、簡単に温かい料理が作れる
- LEDライトを点灯させて、暗闇でも安全に行動できる
- スマホを満充電にしておき、安否確認や情報収集が行える
ポータブル電源には、コンセントと同じAC出力やデバイス用のUSB出力など、多彩な出力ポートが多数搭載されており、複数台の機器を同時に動かせます。
停電への備えに必要な性能|おすすめの製品
大雨による停電対策として用意するポータブル電源は、小型・軽量設計と高出力・大容量を兼ね備えたタイプがおすすめです。自宅に置いても邪魔にならず、家電が使いたい場所まで自由に持ち運べて、消費電力の高い機器も長時間動かせます。
ポータブル電源の売上高と販売台数が世界No1の実績を誇るEcoFlowは、防災の用途に最適な「DELTA 3 Plus」を販売しています。製品の特徴は、以下のとおりです。
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約12.5kgの小型設計により、家中どこでも気軽に持ち運べるでしょう。高度な電源自動切り替え機能を搭載しており、停電が起きると10ms未満で電気供給源が切り替わります。
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雨が多い県に関するよくある質問
最後に、雨が多い県に関するよくある質問を紹介します。
- 日本一降水日数が多い都道府県は?
- 市町村別の年間降水量ランキング上位は?
- 雨が多い県に移住・旅行する場合の影響は?
- 雨が多い地域でポータブル電源は役立ちますか?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
日本一降水日数が多い都道府県は?
日降水量10mm以上の日が最も多い都道府県は、富山県です(※1)。年間雨日数は80.7日で、2位は石川県の79.0日、3位は福井県の78.4日です。
年間降水量1位の高知県は、雨日数では8位の60.0日です。高知県は雨の日が最多というより、一度に多く降る雨が年間降水量を押し上げています。
市町村別の年間降水量ランキング上位は?
気象庁の1991~2020年平年値で、代表的な多雨地点は以下のとおりです(※1)。
ただし、観測所の配置や統計期間によって年間降水量の順位は変わります。
雨が多い県に移住・旅行する場合の影響は?
雨が多い県へ移住する場合は、住居を決める前に洪水や土砂災害の危険区域を確認しましょう。同じ都道府県内でも、河川沿いや低地など、場所によって災害リスクは異なります。
旅行では、大雨や台風によって公共交通機関が計画運休を実施する場合があります。出発前から気象情報と交通情報を確認し、警報の発表時は予定変更も検討してください。
雨が多い地域でポータブル電源は役立ちますか?
ポータブル電源は、大雨や台風による停電への備えとして役立ちます。大規模な災害による停電は3日〜1週間以上にのぼる場合もあり、その間は電化製品を一切動かせません。
ポータブル電源を常備しておけば、エアコンや電気ケトル、テレビ、冷蔵庫、照明器具など、あらゆる家電を動かして普段通りの生活を継続できます。停電中もスマートフォンへ給電できれば、気象情報や避難情報を確認しやすくなるでしょう。
まとめ

本記事では、日本一雨が多い・少ない都道府県について解説してきました。
代表地点の1991〜2020年平年値を比較すると、年間降水量が最も多い都道府県は高知県です。2位は宮崎県、3位は鹿児島県で、太平洋側では梅雨や台風が雨量を増やします。石川県、富山県、福井県などの日本海側では、冬の雨や雪が年間降水量を押し上げています。
一方、雨が少ない県は長野県、岡山県、北海道です。雨が多い県に移住や旅行を検討している場合は、目的地に近い観測地点のデータとハザードマップを確認しましょう。
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