夏場は気温と湿度が高く、食中毒への注意が特に必要な季節です。食中毒は飲食店だけで起こるものではなく、家庭で作った弁当やおにぎりなど、身近な食事でも発生します。見た目や臭いでは分からないため、「傷んでいなければ大丈夫」と判断するのは危険です。
そこで本記事では、夏場に発生しやすい食中毒について解説します。原因菌が夏場に増える理由や、食中毒が起こりやすい食べ物、症状別の対処法と対策も掲載しているので、食中毒のリスクを最小限に抑えたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
食中毒が夏場に増える原因
夏場は、食中毒への警戒が特に必要な季節です。気温や湿度が高くなる時期は、食中毒を引き起こす細菌が食品中で増えやすく、調理や保存の方法を誤ると短時間でも食中毒につながる可能性があります。夏場に食中毒を防ぐには、まず発生要因の理解が欠かせません。
ここでは、食中毒が夏場に増えやすい原因について詳しく解説します。
高温多湿の夏場は細菌が増殖しやすい
夏場に食中毒が増える主な理由は、気温と湿度の上昇によって、食中毒の原因となる細菌が増殖しやすい環境になるためです。政府広報オンラインによると、細菌による食中毒は6月から8月の夏場に多く発生しています(※1)。
食中毒を引き起こす細菌の多くは、約20℃で活発に増殖し始め、人や動物の体温に近い温度になるほど増殖のスピードが速くなります。また、多くの細菌は湿気を好むため、気温だけでなく湿度も高くなる梅雨から夏にかけては、細菌性食中毒への注意が特に必要です。
※1参考:政府広報オンライン「食中毒予防の原則と6つのポイント」
夏場に多い食中毒の原因菌6選
夏場に発生しやすい食中毒は、主に細菌によるものです。厚生労働省は、細菌性食中毒の原因として、以下の細菌を挙げています(※2)。それぞれの特徴を見ていきましょう。| 原因菌 | 主な原因となる食品・料理 | 主な症状 |
|---|---|---|
| カンピロバクター | 生や加熱不十分な鶏肉など | 下痢、発熱、嘔吐、腹痛など |
| サルモネラ属菌 | 鶏卵、鶏肉など | 嘔吐、腹痛、下痢、発熱など |
| 腸管出血性大腸菌 | 生や加熱不十分な食肉など | 激しい腹痛、下痢、血便など |
| 黄色ブドウ球菌 | おにぎり、弁当など | 激しい下痢、腹痛など |
| 腸炎ビブリオ | 刺身、寿司などの魚介類 | 吐き気、嘔吐、腹痛など |
| ウェルシュ菌 | カレー、シチュー、スープなど | 腹痛、下痢など |
※2参考:厚生労働省「細菌による食中毒」
夏場に食中毒が起こりやすい食べ物・料理

夏場は食品に付着した細菌が増殖しやすいため、調理から食べるまでに時間が空く料理や、常温で持ち運ぶ食品には特に注意が必要です。夏休みは、アウトドアを楽しんだり、作り置きを持ち歩いたりする機会も多くなるため、食中毒のリスクがさらに高まります。
夏場に食中毒が起こりやすい食べ物・料理は、以下のとおりです。
- 弁当・おにぎり
- 煮込み料理(カレー・シチュー)
- バーベキュー
それぞれの食べ物について、詳しく見ていきましょう。
弁当・おにぎり
弁当やおにぎりは調理してから食べるまで時間が空くため、夏場は特に徹底した温度管理が欠かせません。おにぎりや弁当で注意したい代表的な菌が黄色ブドウ球菌です。
この菌は人の皮膚、鼻や口の中、傷口、髪の毛などに存在し、加熱後に手作業する食品へ付着する場合があります。黄色ブドウ球菌が食品中で作る毒素は、熱に強いのが特徴です。おにぎりを作る際は素手で握らず、ラップや使い捨て手袋を活用しましょう。
煮込み料理(カレー・シチュー)
カレーやシチューなどの煮込み料理は、一度しっかり加熱していても食中毒が起こる場合があります。主に注意したいのがウェルシュ菌です。ウェルシュ菌は土壌や動物の腸管など自然界に広く存在し、熱に強い「芽胞」を作ります。
農林水産省によると、芽胞は100℃の加熱でも生き残る場合があり、酸素の少ない環境で増えやすいのが特徴です(※3)。そのため、大きな鍋で加熱したカレーやシチューを室温に放置し、ゆっくり温度が下がる状況では、残った菌が増殖する可能性があります。
※3参考:農林水産省「ウェルシュ菌による食中毒にご注意を!!~」
バーベキュー
夏のバーベキューで食べる肉にはカンピロバクター、腸管出血性大腸菌、サルモネラなどが付着している可能性があります。また、生肉をつかんだトングには食中毒菌が付着している可能性があり、そのまま加熱済みの肉へ使うと二次汚染につながりかねません。
加熱の目安は、多くの食中毒菌で中心部75℃以上を1分間以上です(※4)。厚みのある肉、ハンバーグ、鶏肉などは表面が焼けていても内部が生の場合があるため、中心まで加熱できているか確認します。食材は、日なたに放置しないようにしましょう。
※4参考:農林水産省「カンピロバクターによる食中毒にご注意を!!」
夏場の食中毒に注意したい食品一覧

夏場は生鮮食品だけでなく、加熱後に人の手で扱う食品、作り置きした料理、米飯や麺類などにも注意が必要です。夏場の食中毒に注意したい食品を一覧で見ていきましょう。
| 食品 | 主に注意したい原因菌 |
|---|---|
| 鶏肉・鶏レバー | カンピロバクター |
| 牛肉・豚肉 | 腸管出血性大腸菌、サルモネラなど |
| 生卵 | サルモネラ |
| 寿司や刺身などの魚介類 | 腸炎ビブリオ |
夏の食中毒で現れやすい症状と対処法

食中毒では、下痢、腹痛、発熱、吐き気、嘔吐などの症状が一般的に見られます。原因となる細菌によって、症状が現れるまでの時間は異なるため、食べた直後に症状が出なかったからといって安心できません。夏の食中毒で現れやすい症状と対処法は、以下のとおりです。
- 嘔吐・下痢|こまめに水分補給する
- 腹痛|安静にして症状が強ければ受診する
- 発熱|医療機関を受診する
それぞれの症状について、詳しく見ていきましょう。
嘔吐・下痢|こまめに水分補給する
夏の食中毒で嘔吐や下痢が続いている場合は、脱水症状を防ぐためにこまめな水分補給が重要です。嘔吐や下痢では体内から水分だけでなく、ナトリウムなどの電解質も失われます。
経口補水液は、水分と電解質を効率よく補うためにナトリウムとブドウ糖の濃度が調整されており、嘔吐や下痢によって水分を失った際の補給に最適です。ただし、吐き気が強い状態で一度に大量の水分を飲むと、再び嘔吐する場合があるので注意しましょう(※5)。
※5参考:厚生労働省「嘔吐・下痢のホームケア」
腹痛|安静にして症状が強ければ受診する
腹痛も、夏場の細菌性食中毒で現れやすい症状の一つです。例えば、サルモネラ属菌による食中毒では、食品を摂取してから半日〜2日程度で激しい腹痛に襲われる場合があります。
軽度の腹痛で水分を問題なく摂取できる場合は、無理に活動せず安静にして経過を確認しましょう。ただし、腹痛が激しい場合や長時間続く場合は、医療機関を受診してください。
発熱|医療機関を受診する
発熱は、サルモネラやカンピロバクターなどの食中毒でみられる症状の一つです。農林水産省は、発熱や腹痛、下痢などの症状が出た場合には自己判断で薬を飲まず、まず医療機関を受診するよう勧めています(※6)。
受診時には、発症した時刻、食べた食品、同じ食事をした人の症状、下痢や嘔吐の回数などを伝えられるよう整理しておきましょう。
※6参考:農林水産省「食中毒かな?と思ったら」
厚生労働省が推奨!夏場の食中毒予防の三原則
厚生労働省が示す細菌性食中毒予防の基本は、「つけない」「増やさない」「やっつける」の三原則です(※7)。夏場の食中毒対策では、この3つをどれか一つだけ実践するのではなく、食品を購入してから食べ終わるまでの各段階で組み合わせる必要があります。- 1.つけない|手洗いと調理器具の使い分け
- 2.増やさない|10℃以下で低温保存
- 3.やっつける|食品の中心部を加熱
それぞれの原則について、詳しく見ていきましょう。
※7参考:厚生労働省「家庭での食中毒予防」
1.つけない|手洗いと調理器具の使い分け
食中毒予防の三原則で最初に実践したいのが、食中毒菌を食品に「つけない」対策です。手には目に見えない細菌やウイルスが付着している可能性があり、十分に洗わないまま食品や食器に触れると、手を介して汚染を広げてしまう場合があります。
調理を始める前、生の肉・魚・卵などを扱う前後、トイレの後、食卓につく前、残った食品を扱う前などに手洗いを徹底しましょう。生肉や魚から他の食品への二次汚染を防ぐために、肉・魚・野菜などで器具を使い分ける方法もおすすめです。
2.増やさない|10℃以下で低温保存
食品に食中毒菌が付着していた場合でも、菌をできるだけ「増やさない」ことが食中毒予防につながります。政府広報オンラインによると、多くの細菌は高温多湿な環境で活発に増殖しますが、10℃以下では増殖がゆっくりとなり、-15℃以下では増殖が停止します。
そのため、肉や魚などの生鮮食品、総菜、調理済みの食品など、温度管理が必要なものは購入後できるだけ早く冷蔵庫や冷凍庫へ入れましょう。厚生労働省が推奨する、冷蔵庫で食品を保存する際の目安は、冷蔵室が10℃以下、冷凍室が-15℃以下です(※8)。
※8参考:厚生労働省「家庭でできる食中毒予防の6つのポイント」
3.やっつける|食品の中心部を加熱
食品に付着した食中毒菌を「やっつける」ためには、中心部まで十分に加熱することが重要です。厚生労働省では、加熱して調理する食品について、中心部の温度を75℃で1分間以上加熱する方法を目安として示しています。
肉の表面だけが焼けていても内部まで十分な温度に達しているとは限らないため、ハンバーグ、焼肉、鶏肉などは中心部まで火が通っているか確認しましょう。
夏場は冷蔵庫に入れても食中毒が起こる?
夏場は食品を冷蔵庫に入れていても、食中毒が起こる可能性があります。多くの細菌は10℃以下になると増殖がゆっくりになり、-15℃以下では増殖が停止しますが、低温によって細菌そのものが死滅するわけではありません。さらに、リステリア・モノサイトゲネスは4℃以下の低温でも増殖できるため、冷蔵庫で長期間保存され、そのまま加熱せずに食べる食品には注意が必要です。夏場の食中毒を防ぐには、冷蔵庫を過信せず、食品を速やかに消費しましょう。
夏場の食中毒対策に役立つグッズ2選
夏場の食中毒対策では、食品を低温に保つための設備が必要です。特にキャンプ、バーベキュー、車中泊などの屋外活動では、家庭用冷蔵庫をそのまま使えません。また、台風や落雷などで停電が起こると、自宅の冷蔵庫が停止する恐れもあります。夏場の食中毒対策に役立つグッズは、以下のとおりです。
- ポータブル電源
- ポータブル冷蔵庫
それぞれのグッズについて、詳しく見ていきましょう。
ポータブル電源
ポータブル電源は、大容量バッテリーに電気を蓄え、コンセントがない場所でも対応する電化製品へ給電できる機器です。夏場の食中毒対策では、停電時に家庭用冷蔵庫を稼働したり、キャンプやバーベキューでポータブル冷蔵庫を動かしたりする用途に活用できます。
夏場に使用するポータブル電源は、EcoFlow製の「DELTA 3 Plus」がおすすめです。停電時も冷蔵庫を約7〜14時間稼働でき、食中毒の原因菌から食品を守ります。
「DELTA 3 Plus」の主な特徴について、詳しく見ていきましょう。
- アウトドアに出かける前の56分で100%まで充電できる
- 屋外でソーラーパネルを使うと、70分で100%まで充電できる
- エクストラバッテリーを使用すると、容量を最大5kWhまで拡張できる
- EcoFlow X-Boostテクノロジーにより、最大2,000Wの家電を動かせる
- LFPバッテリー採用により、10年以上も停電対策として活躍する
- 600W以下で30dbの静音稼働により、就寝中も食中毒対策が行える
- UPS機能によって、停電時には10ms以内に電気供給源を切り替える
13個の多彩な出力ポートを搭載しており、食中毒対策や熱中症対策を両立できます。夏場も健康で過ごしたい方は、ぜひ製品情報をチェックしてください。
→重量12.5kgの軽量コンパクト設計と高出力・大容量を兼ね備える「DELTA 3 Plus」
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ポータブル冷蔵庫
ポータブル冷蔵庫は、キャンプやバーベキュー、車中泊など、家庭用冷蔵庫を使えない場所で生肉や魚介類を低温保存するのに役立ちます。ポータブル冷蔵庫とは、持ち運び可能な小型の冷蔵庫です。家庭用コンセントやポータブル電源などから給電して使用できます。
夏の屋外や車内でも食品を新鮮に保つには、EcoFlowが販売するポータブル冷蔵庫「GLACIER Classic 45L」がおすすめです。製品の特徴を見ていきましょう。
- -20℃~+20℃の柔軟な温度設定が実現する
- デュアルゾーン設計により、冷蔵・冷凍機能を1台で同時に使用できる
- 専用バッテリーパックで最長39時間の連続稼働できる
- 5.3cm厚の高断熱素材と高度な密封技術を採用する
- 大容量で330ml缶を最大72本収納できる
- 競合製品と比べて約40%の省エネ化を実現する
- 左右どちらからでも開閉できる
- 両サイドに取っ手が内蔵され、持ち運びやすい
- 専用アクセサリーが充実している
双方向100W USB-Cポートを搭載しているため、食中毒対策をしながらスマートフォンの充電も行えます。食中毒対策を万全にしたい方は、ぜひ製品をチェックしてください。
→最長39時間のコードレス稼働「GLACIER Classic ポータブル冷蔵庫」
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夏場の食中毒に関するよくある質問
最後に、夏場の食中毒に関するよくある質問を紹介します。
- 食中毒は夏と冬でどっちが多い?
- 夏場は水道水にも食中毒の原因菌が含まれる?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
食中毒は夏と冬でどっちが多い?

農林水産省によると、細菌による食中毒は夏に多く、ウイルスによる食中毒は冬に多くなる傾向があります(※9)。夏は気温が高く、カンピロバクターやウェルシュ菌、サルモネラ属菌などの細菌が増殖しやすくなるためです。
一方、冬はノロウイルスなどによる食中毒が増加します。厚生労働省によると、ノロウイルスによる食中毒患者のうち約6割は11月から2月に発生しています。
夏場は水道水にも食中毒の原因菌が含まれる?
水道水には法令に基づく水質基準が設けられており、適切に浄水・消毒され、水質基準を満たした水道水であれば、食中毒の原因菌が含まれる可能性は低いでしょう。
ただし、厚生労働省によると、カンピロバクターは水も感染源の一つであり、不十分な殺菌による井戸水、湧水、簡易水道水を感染源とした水系感染事例が発生しています。夏のレジャーでは、湧水や沢水をそのまま飲まないようにしましょう。
まとめ

本記事では、夏場に増える食中毒について解説してきました。
夏場は気温と湿度の上昇によって、食中毒の原因となる細菌が増殖しやすい環境になります。食中毒を引き起こす細菌の多くが増殖し始めるのは、約20℃からです。
夏場の食中毒を予防するには、厚生労働省が示す「つけない・増やさない・やっつける」の三原則を守りましょう。また、夏場は食品を冷蔵庫に入れていても、食中毒が起こる可能性があるため、速やかに消費する必要があります。
EcoFlowは、屋外でポータブル冷蔵庫を長時間動かせる高出力・大容量のポータブル電源を販売しています。食中毒対策を万全にしたい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。
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