雨が降らない状態が続くと、ダムや河川の水量が減り、生活用水の不足や農作物の生育不良など、暮らしにさまざまな影響が及びます。少雨が長期化すれば、取水制限や減圧給水、時間断水へ進む可能性もあるため、平常時から備えが欠かせません。
そこで本記事では、雨が降らないとどうなるのかを解説します。雨が降らない原因や、年間降水量が少ない都道府県ランキング、家庭でできる渇水・断水対策も紹介しているので、万が一の水不足に備えたい方はぜひ最後までご覧ください。
雨が降らないとどうなる?生活への影響
雨が降らない状態は、天気の良い晴天日が続くという単純な話ではありません。雨が降らない期間が長引くと、水道、農業、河川環境など、生活を支える幅広い分野に影響が広がります。雨が降らない状態が生活に与える主な影響は、以下のとおりです。
- ダムや河川の水量が減り水不足になる
- 農作物の収穫量が減る
- 川や湖の水質が悪化する
それぞれの影響について、詳しく見ていきましょう。
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ダムや河川の水量が減り水不足になる
雨が降らない状態が続くと、河川へ流れ込む水が減り、ダムの貯水量も低下します。貯水量の回復が見込めなくなると、限られた水を長く使うために取水制限が実施されます。水不足が深刻化した場合は、減圧給水や時間断水に発展しかねません。
渇水時に取られる対応は、以下のとおりです。
水不足は、飲料水だけでなく調理、洗濯、入浴、水洗トイレなどにも影響が及びます。
農作物の収穫量が減る
雨が降らない状態が続くと、農地の土壌が乾燥し、農作物の生育不良や収穫量の減少につながります。水田や畑へ供給する農業用水が不足すれば、生産者が必要な時期に十分なかん水を行えず、作物が乾燥ストレスを受けやすくなるのです。
農林水産省が公表した野菜の生育状況に関する資料では、少雨の影響による生育の遅れや小玉傾向、歩留まりの低下が報告されています。(※1)。
※1参考:農林水産省「野菜の生育状況及び価格見通し(令和8年3月)について」
川や湖の水質が悪化する
雨が降らず、川や湖の水量が減ると、水中の汚れが薄まりにくくなり、水質が悪化する場合があります。水源の水質が悪化すれば、安全な水道水を供給するために、浄水場で通常より高度な処理や細かな監視が必要になるでしょう。
また、魚類の生息環境が悪化すると、漁業や養殖業に支障が生じる恐れがあります。悪臭やアオコが発生すれば、水遊びや釣りなど、水辺のレジャーも楽しみにくくなるでしょう。
雨が降らない主な3つの原因
雨は、湿った空気が上昇して冷やされ、水蒸気が雲粒へ変化し、雲が十分に発達することで降ります。そのため、空気を上昇させる仕組みが弱かったり、日本付近へ水蒸気が供給されにくかったりすると、まとまった降水は起こりにくくなるのです。雨が降らない主な原因を紹介します。
- 原因1|高気圧に覆われて雨雲が発達しにくい
- 原因2|大気が安定している
- 原因3|梅雨・秋雨前線の活動が弱い
それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。
原因1|高気圧に覆われて雨雲が発達しにくい
雨が降らない原因として、日本付近が高気圧に覆われ、雨雲が発達しにくくなる点が挙げられます。高気圧の内部では、上空から地上へ向かう下降気流が生じます。
下降する空気は周囲の気圧が高くなるにつれて圧縮され、温度が上昇するため、空気中の水蒸気が雲粒へ変わりにくくなります。既にある雲も蒸発しやすくなり、晴天が続くのです。
特に夏は、太平洋高気圧が日本付近へ強く張り出すと、前線や低気圧の影響を受けにくくなります。高気圧が同じ地域に長く停滞すれば、雨の少ない状態も長期化するでしょう。
原因2|大気が安定している
大気が安定している状態も、雨が降りにくくなる原因の一つです。「大気が安定している」とは、地表付近の空気が上昇しにくく、発達した雨雲の生成が抑えられている状態を指します。大気が安定していると強い上昇気流が生じにくく、雲は上方向へ成長できません。
その結果、にわか雨や雷雨など、対流による降水が起こりにくくなるのです。一方で、大気が安定していても、前線や低気圧に伴う層状の雲から雨が降る場合はあります。
原因3|梅雨・秋雨前線の活動が弱い
梅雨前線や秋雨前線の活動が弱い年は、雨が降らない傾向にあります。梅雨前線は春から夏、秋雨前線は夏から秋に日本付近へ現れ、曇りや雨の日を増やす停滞前線です。
前線付近へ暖かく湿った空気が継続して流れ込むと雨雲が発達し、広い範囲にまとまった雨をもたらします。一方、前線が日本から離れた場所に停滞したり、前線へ流れ込む湿った空気が弱かったりすると、雨雲の活動は活発になりません。
雨が降らない都道府県ランキングTOP5

雨が降らない地域を正確に分析するには、特定の1年間ではなく、長期間の平均的な降水量を比較しましょう。本ランキングでは、気象庁の1991〜2020年平年値を基にした年間降水量を使用しています(※2)。数値は原則として県庁所在地にある代表観測地点の値です。
雨が降らない都道府県ランキングのTOP5を紹介します。
- 1位|長野県
- 2位|岡山県
- 3位|北海道
- 4位|香川県
- 5位|山梨県
それぞれの都道府県について、詳しく見ていきましょう。
※2参考:気象庁「過去の気象データ検索」
1位|長野県
雨が降らない都道府県ランキングの1位は、長野県です。長野市の年間降水量の平年値は965.1mmで、今回比較した県庁所在地の代表観測地点では唯一1,000mmを下回りました。
長野県で降水量が少ない理由は、海から離れた内陸部にあり、周囲を高い山脈に囲まれているためです。海から流れ込む湿った空気は、山を越える際に雨や雪を降らせます(※3)。
山を越えた後の空気は水分が少なくなるため、長野盆地をはじめとする北部・中部の盆地では、台風や低気圧、前線の影響を比較的受けにくくなります。
※3参考:長野地方気象台「長野県の気候」
2位|岡山県
雨が降らない都道府県ランキングの2位は、年間降水量1,143.1mmの岡山県です。岡山県南部は瀬戸内海式気候に属し、年間を通して雨や雪が少ない傾向にあります(※4)。
夏や冬の季節風に含まれる湿った空気は、中国山地や四国山地を越える際に多くの雨や雪を降らせます。山地を通過して岡山県へ入る頃には水分が減っているため、まとまった降水が起こりにくくなるのです。
※4参考:岡山県「水のはなし」
3位|北海道
雨が降らない都道府県ランキングの3位は、年間降水量1,146.1mmの北海道です。北海道は本州以南と比べて冷涼で、年平均降水量も少ない傾向にあります。北海道は本州ほど明瞭な梅雨が見られず、台風の影響も比較的受けにくいため、降水量が少ない地域です(※5)。
4位|香川県
雨が降らない都道府県ランキングの4位は香川県です。高松市の年間降水量の平年値は1,150.1mmで、雨が少なく温暖な瀬戸内海式気候の特徴が表れています(※6)。
香川県で降水量が少ない主な理由は、北側の中国山地と南側の四国山地に挟まれているためです。冬の季節風は中国山地、夏の湿った風は四国山地を越える過程で雨や雪を降らせるため、香川県へ到達する頃には空気中の水分が少なくなります。
また、香川県の河川は流路が短く、勾配も急です。雨が降っても水が短時間で瀬戸内海へ流れやすく、雨量そのものも少ないため、古くからため池が整備されてきました。梅雨や台風による雨が少ない年は、水源が十分に回復せず、渇水のリスクが高まります。
※6参考:香川県「地勢と気候」
5位|山梨県
雨が降らない都道府県ランキングの5位は、年間降水量1,160.7mmの山梨県です。山梨県は海から離れ、周囲を富士山、南アルプス、八ヶ岳、関東山地などに囲まれています。
湿った空気が山を越える際に雨を降らせるため、山々に囲まれた甲府盆地では水分の少ない空気が流れ込みやすくなるのが特徴です(※7)。ただし、富士五湖や峡南地域では、年間降水量が2,000mmを超える場所もあります。
※7参考:甲府地方気象台「山梨県の気候」
水不足の対策に役立つポータブル電源とは
雨が降らない状態が長引く地域では、保存水や生活用水の備蓄に加えて、停電対策としてポータブル電源を用意しておくと安心です。ポータブル電源とは、内蔵バッテリーに電気を蓄え、コンセントが使えない状況でも家電や電子機器へ給電できる機器を指します。
雨が降らない状態が長引くと、取水制限や断水が実施される可能性があります。さらに、災害や設備トラブルによる停電が重なれば、給水ポンプが停止したり、給水所や復旧状況をスマートフォンで確認できなくなったりと、生活への負担は一層大きくなるでしょう。
断水・停電対策としてポータブル電源が活躍する場面は、以下のとおりです。
- LEDライトを点灯して、夜間の安全を確保する
- 冷蔵庫へ給電して、食品や飲料の劣化を防ぐ
- 電動式の浄水器で水をろ過して、飲用や調理に使いやすくする
- 電気ケトルや電子レンジを使い、備蓄水で食事を用意する
- スマートフォンを充電して、給水所や復旧の情報を確認する
- 電気毛布や扇風機を稼働し、快適な気温を維持する
ポータブル電源にはコンセントと同じAC出力や、デバイスの充電に使えるUSBなど、多彩な出力ポートを搭載しており、停電中も普段通りの生活を継続できます。
雨が降らない地域に必要な性能|おすすめ製品
雨が降らない地域で断水と停電への備えとして用意するポータブル電源は、急速充電で停電前の駆け込み充電ができるタイプを選びましょう。いくら大容量のモデルを選んでも、充電速度が遅ければ、いざという時に十分な電力を確保できません。
EcoFlowは、業界最速クラスの急速充電と大容量を両立したポータブル電源「DELTA 3 Plus」を販売しています。「DELTA 3 Plus」の主な特徴について、詳しく見ていきましょう。
DELTA 3 Plus
定格出力1,500W、容量1,024Whのポータブル電源。浄水型ウォーターサーバーや、電気ケトル、ヘアドライヤーなど、X-Boost機能で最大2,000Wの家電が動かせます。拡張後に最大5kWhの大容量を備えており、大家族の停電対策にも最適です。
約12.5kgの小型設計により、家中どこでも気軽に持ち運べるでしょう。高度な電源自動切り替え機能を搭載しており、停電が起きたら10ms未満で電気供給源がポータブル電源に切り替わります。フル充電にかかる充電時間は、業界最速クラスとなる最短56分です。
12時間以内に悪天候が予想される場合は、ユーザーに通知して自動で充電を開始するので、充電忘れの心配も不要。13個の多彩な出力ポートから、同時に複数台を動かせます。
→10年間使用できる次世代LFPバッテリーを採用「DELTA 3 Plus」
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雨が降らない地域の渇水・断水対策3選

雨が降らない状態が長引いて蛇口から水が出なくなると、飲食だけでなく、調理、手洗い、歯磨き、洗濯、入浴、トイレなど、日常生活の幅広い場面に支障が生じます。渇水や断水に備えて、平常時から行っておきたい対策は以下のとおりです。
- 対策1|対策グッズを備蓄する
- 対策2|水道水を汲み置きする
- 対策3|給水所の場所を把握する
それぞれの対策について、詳しく見ていきましょう。
対策1|対策グッズを備蓄する
雨が降らない地域では、断水しても数日間生活できるよう、飲料水と生活用水に関するグッズを備蓄しましょう。渇水・断水対策として備蓄したい主なグッズは、以下のとおりです。
- 保存水やペットボトル入り飲料水
- 調理不要の食品
- ポリタンク・給水バッグ
- 携帯トイレ・簡易トイレ
- ウェットティッシュ
- 手指消毒剤
- 紙皿、紙コップ、割り箸
- 水のいらないシャンプー
- 食品用ラップ
- マウスウォッシュ
内閣府は、飲料水を1人1日3Lとして最低3日分、可能であれば1週間分を用意するよう案内しています(※8)。4人家族が3日間過ごす場合は、合計36Lが目安です。
※8参考:内閣府「自然災害への備えは万全ですか?チェックしてみよう!」
対策2|水道水を汲み置きする
渇水による給水制限や計画断水が予告された場合は、断水が始まる前に水道水を汲み置きしましょう。飲用に使う水は、空気ができるだけ残らないよう口元まで入れます。浄水器を通した水や沸騰させた水は残留塩素が減っているため、長期の汲み置きには向きません。
東京都水道局によると、塩素による消毒効果は、直射日光を避けて常温で保存した場合は3日程度、冷蔵庫では10日程度持続します(※9)。保存期間を過ぎた水は捨てず、洗濯や掃除などの生活用水へ回し、新しい水道水と交換すると無駄を減らせるでしょう。
※9参考:東京都水道局「くみ置く際の留意事項」
対策3|給水所の場所を把握する
自宅の備蓄がなくなった場合に備え、自治体が設置する給水所の場所を事前に把握しましょう。断水時の給水拠点は、学校、公園、配水池、浄水場など、自治体によって異なります。
給水所が開設される条件や時間も一律ではないため、市区町村や水道局の公式サイト、防災マップで確認が必要です。最寄りの給水所だけでなく、以下の情報も確認しましょう。
- 給水所までの徒歩経路
- 利用開始の時期や開設状況の確認方法
- 水を受け取る際に必要な容器
- 家族で水を運ぶ方法
- 最寄りの給水所が使えない場合の予備候補
高齢者や小さな子どもがいる家庭では、台車やキャリーカートも準備し、無理なく運搬できる量を想定しておく必要があります。家庭内備蓄と組み合わせて断水に備えましょう。
雨が降らない事態に関するよくある質問

最後に、雨が降らない事態に関するよくある質問を紹介します。
- 年間を通して雨が降らない水不足の国はどこ?
- 地球温暖化の影響で雨が降らない?
- 梅雨に雨が降らないとどうなる?
それぞれの回答について、詳しく見ていきましょう。
年間を通して雨が降らない水不足の国はどこ?
国土全体で一年中まったく雨が降らない国はありませんが、年間を通して降水量が極めて少ない国の代表例はエジプトです。世界銀行のデータでは、エジプトの年平均降水量は18mmとされており、世界でも特に雨が少ない水準にあります(※10)。
エジプトは国土の大部分が乾燥地域に位置しているため、雨水だけで生活用水や農業用水を確保するのは困難です。農業は主にナイル川の水へ依存しており、降水量の少なさに加えて人口増加や気候変動も水不足を深刻化させる要因になります。
地球温暖化の影響で雨が降らない?
地球温暖化は、雨が降らない日が増える要因の一つです。気温が上昇すると、大気中に保持できる水蒸気量が増加します。そのため、水蒸気がすぐに雨へ変わらず、大気中に蓄えられた後、発達した雨雲によって一度に降る傾向が強まります。
結果として、短時間の大雨が増える一方、雨が降らない期間も長くなりやすいのです。また、気温が上昇すると、土壌や水面から蒸発する水分も増えるため、降水量が大きく変わらない地域でも土壌が乾燥しやすくなります。
梅雨に雨が降らないとどうなる?
梅雨は、夏に使用する水道用水や農業用水をダムやため池へ蓄える重要な時期です。梅雨前線の活動が弱く、まとまった雨が降らなければ、河川流量やダムの貯水量が回復しないまま、水の需要が増える夏を迎える可能性があります。
空梅雨が長引いた場合に懸念される主な影響は、以下のとおりです。
- ダムやため池の貯水量が減る
- 取水制限や給水制限の可能性が高まる
- 農業用水が不足し、農作物の生育へ影響する
- 高温と少雨が重なり、土壌の乾燥が進む
- 水不足の中で冷房や入浴など、夏の水需要が増える
ただし、梅雨に雨が少なくても、その後に台風や前線によるまとまった雨が降れば、水源が回復する場合があります。空梅雨だけで直ちに断水が決まるわけではなく、ダム貯水率や今後の降水予報を継続して確認する必要があります。
まとめ

本記事では、雨が降らないとどうなるのかについて解説してきました。
雨が降らない状態は、農作物の収穫量や河川・湖沼の水質にも影響する深刻な問題です。少雨は、高気圧に覆われて雨雲が発達しにくい場合や、大気が安定して上昇気流が起こりにくい場合、梅雨・秋雨前線の活動が弱い場合などに発生します。
雨が少ない地域で水不足に備えるには、保存水や携帯トイレ、給水バッグなどを備蓄し、水道水の汲み置き方法や給水所の場所を確認しておきましょう。
EcoFlowは、渇水時に停電が重なった際の生活を支えるポータブル電源を販売しています。断水・停電対策を強化したい方は、ぜひ製品の購入を検討してください。
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